訪問診療とは、患者様の求めに応じ、自宅で病院と同じように医療を受けられるよう医者が患者様の自宅を定期的に訪問して診療、治療、医学的アドバイス、予防措置などを行うことです。緊急時には24時間、365日体制で対応します。必要があれば、連携している医療機関への入院手続きもできます。
訪問診療、在宅医療の背景
「訪問診療」という言葉をお聞きになったことがありますでしょうか?もしかしたら「在宅医療(在宅療養)」だったでしょうか?ご存じの方もいらっしゃると思いますが、訪問診療、在宅医療(在宅療養)について簡単にその背景を説明させてください。
日本は今、急速な高齢化社会を迎えています。それは世界に類をみない規模で起きております。具体的には2025年に団塊の世代(拡大団塊世代)といわれる方達、約1,084万人が後期高齢者制度の75才に達します。日本の「健康寿命」は平成25年厚労省公表では男性71才、女性は74才となっており、その後はなんらかの形で医療や介護が必要になるだろうと予測されています。
2025年頃に病院のベッド数や医療費、介護費などが大幅に不足し、十分な看護を受けられなくなるのではないかと危惧されています。それを回避するために厚労省が推進しているのが、「連携・地域包括ケアシステム」の構築になります。
重度の病気や介護が必要な方たちも自宅や施設で安心して暮らせるように、医療、介護、地域の住民で連携をして支えていくということです。家にいて病院と同じ治療をうけることのできる在宅医療(訪問診療)もそのシステムの中にあります。
患者さんの自宅にうかがってドクターが治療をすることを「訪問診療」といい、訪問診療専門のクリニック、あるいは施設を構えていて外来と訪問診療と併用の病院・クリニックが存在しています。
厚労省は、急性期(緊急事態)を脱した患者様で治療を必要とする場合は、訪問診療ドクターによる在宅医療を今後も推進、サポートしていきます。
介護に関しても同様です。このような背景があるということをご理解いただければ幸いです。
当院の訪問診療の内容
当院は機能強化型在宅療養支援診療所であり、訪問診療専門のクリニックになります。当院の訪問診療の内容を説明します。ご自宅でご家族とともに安心して治療をうけられるよう万全を期しています。
■定期訪問と往診
定期訪問をします。病状が安定している場合、月に2回程度訪問して診療、治療、お薬の処方や医学的なアドバイスをします。又、ご質問、ご要望やご相談にも対応いたします。これが基本形になります。病状が急変した場合などは、土曜日曜時間帯に関わらず、24時間、365日その処置のため緊急往診をします。定期的に訪問する「訪問診療」に対し、緊急的な訪問が「往診」とご理解ください。
他にガン緩和ケア治療、看取りで訪問診療をご希望の場合は、訪問回数は基本形を踏まえながら、患者本人様の状態を考慮にいれ、ご家族様に相談しながら決めて参ります。緊急往診にも対応します。
■連携
当院は患者様、ご家族様のご負担をなるべく軽くするために、医療・介護事業所と連携をしています。在宅医療で発生することをご相談ください。すみやかに適切に対応します。例えば、在宅医療では対応しきれない状態になった場合は施設の整った大学病院等に当院であれば電話1本入れて入院することも可能です。
医療部門:
提携病院・訪問介護ステーション・薬局・在宅歯科医・医療ソーシャルワーカー
介護部門:
訪問介護・訪問リハビリテ―ション・ケアマネージャー・福祉ソーシャルワーカー
■治療内容
当院は多種多数の治療を行うことができます。ガン緩和ケア治療も専門としています。続きはこちらのページをご覧ください。